動画編集ソフトの業界標準といえば、Premiere Pro。
このソフトだけ使えればOKってレベルの王道ソフトですが、実は「Premiere」と名のつくソフトはProを含めて下記の3種類が存在します。
違うソフトなのは分かるけど、ぶっちゃけ違いがよくわからない。
なので特徴と違いについて、具体的にどう違うのか?どう使い分ければいいのかを調べてみました。
Premiere Pro・Rush・Elementsの違い一覧
まずは一覧でpremiereシリーズ3種の概要をまとめてみました。以下のとおり、「Premiere Pro」が最もスタンダードかつ高機能な定番の動画編集ソフトで、他のソフトは初心者向けだったり、スマホでも使える便利版だったりします。
Premiere Proは動画編集の全てを詰め込んだ万能ソフト
Premiere Proは動画編集すべての基準となる業界標準のソフトです。
映画の制作からYouTube、個人の映像作品まで、動画編集といえばこれ!という万能ソフトですね。
まさしく「プロ」の名前に相応しいソフトですが、ちゃんと動画編集を初めて行う初心者にも扱いやすいソフトに仕上がっています。
このソフトは単品のサブスクプランまたは、他のAdobeソフト20種類以上とともに利用可能なAdobeCCプランのどちらかに申し込むことで使えます。
ただ、絶対安く済ませたい!という人以外はコスパ的にAdobeCCプラン一択だと思います。
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ソフト名 | 価格(月) | 価格(年契約) |
---|---|---|
Premiere Pro単体プラン(Rushも付属) | 2,728円 | 28,776円 |
Adobe Creative Cloud(ProとRushも付属) | 6,248円(実質3,331円) | 72,336円(実質39,980円) |
Premiere Proの特徴や使い方は以下の関連記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
Premiere RushはスマホやiPadでも編集できるのが魅力
Premiere Proの機能を簡易版にして、スマホなどでも使えるようにしたのがPremiere Rushです。
Premiere Proと比較すると機能が限定されますが、データをクラウドに保存するので、機器を問わずにシームレスな編集が可能。
また、Rushの編集内容はPremiere Proに引き継ぐことができるので簡易的な編集ソフトとしてRushを使うと便利です。
ソフト名 | 価格(月) | 価格(年契約) |
---|---|---|
Premiere Rush単体 | 1,078円 | 11,760円 |
Premiere Proプラン | 2,728円 | 28,776円 |
Adobe Creative Cloud(ProとRushも付属) | 6,248円(実質3,331円) | 72,336円(実質39,980円) |
Premiere Proの単体プランやAdobeCCでも利用できますが、Premiere Rush単体での購入も可能です(月額 1,078円)。
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Premiere Rushの特徴や使い方は以下の関連記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
Premiere Elementsは超初心者向けの入門ソフト
Premiere Elementsは使用頻度の低い機能を排除し、初心者にもわかりやすいUIを追求したパソコン用動画編集ソフトです。
今日紹介するソフトの中では唯一買い切り版を購入するタイプのソフトで、簡単な動画編集だけで十分、という人向け。
ガイド機能付きで迷うことなく編集ができますが、逆に編集に慣れてくるとかなり物足りなさを感じてくる場面も。
アップデートするには際購入が必要な上、仕事で使うには機能が少ないので利用している人は多くありません。
ソフト名 | 価格(月) | 価格 |
---|---|---|
Premiere Elements | 19,580円(永久ライセンス) | |
Adobe Creative Cloud(ProとRushも付属) | 6,248円(実質3,331円) | 72,336円(実質39,980円)(1年ライセンス) |
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Premiere Elementsの特徴や使い方は以下の関連記事で詳しく紹介しているので、参考にしてください。
Premiere ProとPremiere Rushの違い
Premiere Proの機能を簡略化したのがPremiere Rushです。特徴は以下のとおり。
- 簡易的な編集機能
- スマホでも使える
- データはクラウド保存で機器を跨いでシームレスに編集可能
- 単体プランで使う場合、Rushは価格が半額以下
という感じなんですが、正直Premiere Proを選べば何の問題もありません。
単純に見たらPremiere ProはRushの上位互換なので、「スマホで編集する必要がある」時以外はRushを使う場面はありません。少なくとも僕の場合は…。
Premiere Rushのメリットは簡易性
Rushの大きなメリットは下記の3つ
- 機能がシンプルなので操作が簡単
- スマホアプリで簡単に編集可能
スマホだけで全行程を終わらせることができるのでパソコンを持っていない人に最適。
- スマホで撮影
- スマホで編集
- スマホでSNSに投稿
こんな風にスマホのみで完結させることも可能っていうのがRushの最大の魅力ですね。
Premiere RushのファイルはProでも開ける
実は、Premiere Rush 2019以降ではProとの連携ができるようになっています。方法は簡単で、以下の通り。
- Rushで「プロジェクトの同期」をON
- Proで「Premiere Rushプロジェクトを開く」
これでRushで編集したデータをProで開いて、調整レイヤーやカラーグレーディング、エフェクトなど複雑な編集ができます。
Proで開いたデータは自動的にドキュメントフォルダーに保存されるので、外出先ではRush、自宅ではProっていう使い分けもできます。PCを持ち運んでいればそんな必要も無くなってはしまいますが…
Premiere Rushのデメリット
Premiere Rushの制限とデメリットは下記のとおり。
- Premiere Proの簡易版
- レイヤー上限が4つまで
- 解像度が最大 2160P
- エフェクトがプリセットのみ
簡易的な編集であればPremiere Rushのみで完結しますが、調整レイヤーで細かい調整したりマスクで隠したり、痒いところに手が届く編集をしたいなら、Premiere Proが必要になります。
Premiere Rushで出来ることはすべてPremiere Proで出来る
Premiere Rushには以下のように、動画編集ソフトとして必要最低限の機能が揃っています。
- 調光
- 音調整
- トランジション
- レイヤー機能(4レイヤー)
とはいえ、Premiere Proと比較したら出来ることが圧倒的に少ないので使用している人は稀。
動画編集しているうちに効率よく編集したくなったり、凝ったエフェクトをかけたくなってくるので、Premiere Proにしておけば絶対に後悔しません。
Premiere Proを契約すれば、Premiere Rushも付いてくる
ちなみにPremiere Proを契約すれば、Premiere Rushも付いてくるので、使い分けることも可能です。
ソフト名 | 価格(月) | 価格(年契約) |
---|---|---|
Premiere Rush単体 | 1,078円 | 11,760円 |
Premiere Proプラン(Rushも付属) | 2,728円 | 28,776円 |
Adobe Creative Cloud(ProとRushも付属) | 6,248円(実質3,331円) | 72,336円(実質39,980円) |
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Premiere ProとPremiere Elementの違い
Premiere ProとPremiere Elementsの違いは『プロ向け』か『初心者向け』の違いです。
Premiere Elements 2023の特徴
Premiere Elementsの主な特徴は下記の通りです。
- 初心者向けのわかりやすいUI
- 買い切り版(永久ライセンス)
- 無料アップデート不可(12,980円支払えば可能)
- 高度な編集機能は有していない
一度購入してしまえばサブスクではないので追加料金がかからないというメリットはあるものの、アップグレードができません。
毎年新しいバージョンがリリースされますが、アップデートするたびに12,980円かかるので新機能が欲しくて毎年アップデートすると、逆に高くなります。
また、ソフトが非常に重い。初心者用ソフトなのに、プロ向けのPremiere Pro以上のスペックのPCが必要です。
Premiere Elementsは初心者向け
Premiere Elementsは動画編集がはじめての人でも迷わず操作できるように、分かりやすいUIを持った初心者用動画編集ソフト。
ガイド機能があったり、各ボタンが何のためのボタンかわかりやすかったりするので、普通のクリエイティブソフトのように「項目が多すぎて拒否反応起きる」みたいなことが起こりにくくなっています。
とはいえ、操作方法はPremiere Proとは大きく違うので動画編集スキルを学ぶ目的で「まずはPremiere Elements」という使い方はオススメしません。それなら初めからPremiere Proの操作に慣れた方が早いので。
Premiere Elementsの購入方法は買い切り版のみ
Premiere ProやRushと違い、Premiere Elementsの購入方法は買い切り版のみ。
Premiere Elementsの価格
- ソフト価格:19,580円
- アップグレード料金:12,980円
ソフトは一度買えばずっと使えますが、毎年出るアップグレード版が欲しいなら、その都度12,980円で買わないといけません。
機能的にもコスパ的にも選ぶメリットは少ない
機能が抑えられていることに加えて、他のAdobeソフトと連携が取れないため、Premiere ElementsはPremiereシリーズの中では最も使用率が低いのが現状。
個人的にも、わざわざ好んで使う必要はないソフトだと思っています。
Premiereシリーズはどれを選ぶのが正解?
結局どのPremiereシリーズを選べばいいんだよって問題ですが、「Premiere Pro」を選んで問題ないと思います。
というのも、Premiere RushもElementsも簡易版や初心者用ソフトであり「Premiere Proがあれば全部できるから」。
後から凝った編集をしたくなっても、ずっと簡単な編集でよかったとしても、業界最高レベルのソフトでずっと賄えるのは楽なはず。操作を覚え直す必要がないのが良いんですよね。
Premiere Proがすごい!3つのポイント
というわけで、結局のところPremiere Proを選んでおけば間違いないんですが、特にすごい3つのポイント。
Premiere Proの優れているポイント
- 効率的な操作ができる
- Adobe Creative Cloudの他ソフトと連携できる
- 業界標準
業界標準なので、動画教材、プラグインやテンプレートなどが豊富です。
操作も洗練されているので、持っている機能の割にはかなり直感的かつ効率的に編集できると思います。何回かPremiere Proで動画編集すれば操作は覚えられますしね。
Adobe Creative Cloudの他ソフトと連携できる
Adobeの動画編集ソフトにはPremiere Pro以外にもAfter EffectsやAudition、Animateなど複数の動画関係ソフトが用意されています。
Premiere Proは、これらのソフトとシームレスに連携して高品質な動画を作れる機能も洗練されています。特にPremiere ProとAfter Effectsは両方使う場合も多い相棒的存在です。
ちなみに、上記の動画編集ソフトに加えてPhotoshopやIllustratorなどの画像編集ソフトなど20種類以上が使い放題になるのが「Adobe Creative Cloud」。
複数ソフトを連携したい!ということであれば価格的にもAdobe Creative Cloudを選ぶのが一番お得です。
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Premiere Pro/Rush/Elementsの料金比較
各ソフトのサブスク価格(Premiere Elementsだけは買い切り価格)を比較してみると以下の通り。
既に書いた通り、Premiere Elementsを買うメリットは少ないので、それ以外のどれかを使う場合が多いと思います。その際、月々プランにすると割高になってしまうので、年間プランでの契約がオススメ。
ソフト名 | 月額料金 | 年間料金 |
---|---|---|
Adobe Creative Cloud(ProとRushも付属) | 6,248円(実質3,331円) | 72,336円(実質39,980円) |
Premiere Pro(Rush付き) | 3,828円 | 28,776円 |
Premiere Rush | 1,078円 | 12,936円 |
Premiere Elements 2023 | 19,580円(永久ライセンス) |
Premiere Proと比較するとRushは半額以下で使えますが、Rushだけで満足いく編集ができるかというとそんなことはありません。
また、Premiere Proの動画編集にサムネイルやVFXをつけるのであれば、Premiere Proといえど不十分です。
After EffectsやPhotoshopも使いたいならAdobe Creative Cloud一択
Adobe Creative Cloudというのは、Premiere ProやRush以外にも、PhotoshopやIllustratorなどAdobe CC製品すべてが使える全部入りプランです。
Premiere ProだけじゃなくAfter Effectsや別のAdobeソフトを利用したい場合は全てのソフトが利用できるアカデミックプランを利用したAdobe Creative Cloudがおすすめ。
ソフト名 | 月額料金 | 年間料金 |
---|---|---|
Adobe Creative Cloud(ProとRushも付属) | 6,248円(実質3,331円) | 72,336円(実質39,980円) |
Premiere Pro(Rush付き) | 3,828円 | 28,776円 |
Premiere Rush | 1,078円 | 12,936円 |
Premiere Elements 2023 | 19,580円(永久ライセンス) |
というか、こっちの方が出来ることが大幅に多く、価格もそこまで上がらないので「Adobe Creative Cloudしか勝たん。」みたいなとこあります。
Adobe Creative Cloudを利用すればPhotoshopで編集した画像を動画内に挿入したり、After Effectsで加工したエフェクトを合成するとか出来るようになるので応用性が大幅に向上しますよ!
【社会人可!】Adobe Creative Cloudは45%オフの学割版も購入できます!
通常は年間7万円くらいするんですが、Adobe公認スクールのデジハリONLINE Adobeマスター講座で講座付きの学割版が販売されています。
実は僕も使っていて、本当にお世話になっています。何でそんな安いの?とかは以下の体験談に書いてあるので、確認してみてください。